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国内人事情報

2018年2月号

▼絞られてきた日本電産の「ポスト永守」
 日本電産の永守重信会長兼社長の後継人事が一気に絞られてきた。一月九日の記者会見では永守氏みずからが後継について触れ、「(自分の)長男は四十六歳。これくらいの人でないと」と発言。「最近では、『五十代前半まで』とも語り若返りを明言し始めた」(電機業界関係者)。
 これまで後継候補の筆頭格とされてきたのは元シャープ社長から日本電産副会長に転じた山幹雄氏。しかし山氏は「すでに六十歳。本人はやる気だったろうが、後継指名から完全に消えた」(同前)。同じく、日産自動車から転じてきた佐藤明副社長(六十三歳)、生え抜きの宮部俊彦副社長(五十九歳)も年齢オーバー。そうした中、候補の中では吉本浩之副社長だけがまだ五十歳で適齢となる。吉本氏はタイ日産自動車社長から日本電産トーソク社長にスカウトされた人物。その後「赤字会社をあっという間に立て直した」と永守氏が絶賛し、すぐに本体副社長に抜擢された。すでに「後継は吉本で決まり」との声が聞こえ始めた。
 ただし、永守氏は否定しているが、「長男への後継」(京都財界・・・