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メキシコで「左派政権」誕生の凶兆

ロシアと麻薬組織が狙う「北米混乱」

2018年4月号

 七月一日投票のメキシコ大統領選に、ロシアが介入している。米国の南隣に左派のポピュリズム(大衆迎合主義)政権を誕生させて、北米大陸を混乱させる狙いで、米政府は警戒を強めている。
 ロシアの支援を受けるアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドル(通称AMLO=アムロ)候補は、貧困層から絶大な支持を受け、さらに麻薬カルテルの犯罪者に恩赦を行うことも示唆して話題を集めた。世論調査ではトップを走り、二位との差を広げている。

「キューバ化」への米国の危機感

 六十四歳のアムロ候補にとっては、これが三度目の大統領選挑戦。エンリケ・ペニャニエト大統領の与党「制度的革命党(PRI)」地盤の、南部タバスコ州生まれで、PRI党員として政界に入った。同党は過去七十年の大半の期間、政権の座にあるメキシコの支配的政党。アムロ氏はやがて左派政党「国民民主戦線(FDN)」(現在の民主革命党=PRD)を作って、メキシコ市長に当選した。
 市長時代に、バラマキ政策と聖職者のような弁舌で貧困層をつかんだ。最初に挑んだ二〇〇六年・・・