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政治

岸田官邸のアキレス腱「木原誠二」

醜聞が「命取り」となる可能性

2023年8月号

 岸田文雄首相の最側近である官房副長官木原誠二の妻に関して、警視庁が殺人事件の重要参考人として聴取したものの、木原が政権与党幹部であるために捜査が進まなかった可能性があると『週刊文春』が複数回にわたり詳報した。官邸も警察庁も報道を否定しているが、遺族が会見を開き文春以外のメディアも報道し、騒ぎは拡大している。捜査当時の警察庁長官は現在、事務担当の官房副長官を務める栗生俊一。岸田に「この件は大丈夫です」と伝えたというが、岸田政権にとっては大きな痛手だ。
 記事などをまとめると、事件の概要は以下の通りだ。二〇〇六年四月十日未明、木原の妻、X子の当時の夫、安田種雄さん(当時二十八歳)が自宅で血だらけの状態で死亡している事件が発生。警察は当初、覚せい剤乱用による自殺ではないかと見立てた。
 十二年後の一八年春、ナイフへの血の付き方などに不審な点を感じ、コールドケース(未解決事件)として再捜査。事件当時X子と交際していた男性の「X子から『殺しちゃった』との電話があった」との供述もあり、既に木原と結婚していたX子の実家を家宅捜索した。本人にも複数回事情聴取したが「記憶にない」な・・・

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