米国の有力大学で、日本にキャンパスを展開する外国大学の嚆矢となったテンプル大学ジャパンキャンパス（ＴＵＪ）の学生数が今秋学期に二千百人を超え、過去最多となった。コロナ感染渦中の二〇二〇年比で七〇％以上増という躍進。日本の大学が国公立、私立を問わず、志願者減、定員確保の困難に直面する中で、日本校設立から四十一年目のＴＵＪは日本の大学にとって、本格的な競合相手になるとともに、既得権と規制に縛られた日本の大学に経営とカリキュラムの見直しを迫る存在になりつつある。
　テンプル大学の本校は一八八四年に米ペンシルベニア州フィラデルフィアで創設された州立大学で、経営、工学、科学技術、芸術・建築、教育、音楽・ダンス、観光ビジネス、社会福祉など幅広い学部教育から医学、薬学、法学など専門教育も担う。世界の大学評価の基準とされるタイムズ・ハイヤー・エデュケーション（ＴＨＥ）の二二年版で三百一～三百五十位のグループにランクされ、大阪大学、東京工業大学と同列。四百一位以下の慶應義塾大学、早稲田大学を上回る評価を獲得している。

群を抜く多様性{b・・・