戦後80年「真の国難」とは何か
《政界スキャン》
2025年5月号
ホワイトハウスの大統領執務室で、年代物の重厚なデスクを前にどっかり座るトランプ氏と、隣で精いっぱい笑顔を作り直立する赤沢亮正経済再生担当相。日米関税交渉のスタートに米側から公開された記念写真は、80年前の歴史的な一枚を連想させた。
日本に進駐して1カ月のマッカーサー元帥を、当時の米大使館へ表敬訪問した昭和天皇が、並んで写った有名な写真である。大臣と天皇を同列に比べるなという形式論はどうでもいい。いずれも日本国代表が、「敵」の本拠に事実上呼びつけられ、口頭試問された実態に違いはない。戦勝国と敗戦国の力関係が、80年たっても変わらない重みこそが肝心だ。
身長180㎝、開襟シャツで手を腰に当て余裕のマッカーサーと、モーニングの正装で直立し表情の硬い身長165㎝の昭和天皇。新聞で二人を見せられた日本人は衝撃を受けたが、実は写真は3枚撮られていた。1枚目はマッカーサーが目をつぶっていてボツ。2枚目は天皇が口を開け、足も投げ出して緊張感はない。進駐軍は3枚目を報道発表した。
後にマッカーサーは回顧録で、天皇は「自分は全責任を負う」と立派に弁じ(異説あり)、大い・・・
日本に進駐して1カ月のマッカーサー元帥を、当時の米大使館へ表敬訪問した昭和天皇が、並んで写った有名な写真である。大臣と天皇を同列に比べるなという形式論はどうでもいい。いずれも日本国代表が、「敵」の本拠に事実上呼びつけられ、口頭試問された実態に違いはない。戦勝国と敗戦国の力関係が、80年たっても変わらない重みこそが肝心だ。
身長180㎝、開襟シャツで手を腰に当て余裕のマッカーサーと、モーニングの正装で直立し表情の硬い身長165㎝の昭和天皇。新聞で二人を見せられた日本人は衝撃を受けたが、実は写真は3枚撮られていた。1枚目はマッカーサーが目をつぶっていてボツ。2枚目は天皇が口を開け、足も投げ出して緊張感はない。進駐軍は3枚目を報道発表した。
後にマッカーサーは回顧録で、天皇は「自分は全責任を負う」と立派に弁じ(異説あり)、大い・・・