テイレシアスの食卓 vol.26
ワインは自由に飲めばよい
河井 健司
2025年5月号
レストランを取り巻く環境には、残念ながら権威主義的なものが多い。ガイドブックはもちろんのこと、実は古典の何たるかを知らない日本エスコフィエ協会と、その他の各料理人団体、さらにはワイン有識者を認定する組織の日本ソムリエ協会など。もちろん、フランス料理およびワインに関するブランディングが悪いことだとは思わない。しかしながら、行き過ぎたブランド化は、さながら新興宗教の布教にも似て気味が悪いうえに、スノビズムの温床となる。
もとよりフランス料理およびワインは嗜好品の類いであるから、一生口にしなくても生命活動の維持になんら問題はない。それどころか、カロリーとアルコールの過剰摂取が健康を害するのは周知のとおり。ブランディングと同様に、何事も程々が肝心だ。
とはいえ、ひとたび味を占めてしまうと、それ以上を望んでしまうのが人間の性質というもの。特にワインの世界は、底なし沼といわれるほどの深淵が待ち受けているから恐ろしい。興味を持たない人から見れば、常軌を逸した値が付く銘柄もあるワインの専門家、ソムリエと呼ばれる資格の取得方法は、日本とフランスでずいぶん異なる。
ま・・・
もとよりフランス料理およびワインは嗜好品の類いであるから、一生口にしなくても生命活動の維持になんら問題はない。それどころか、カロリーとアルコールの過剰摂取が健康を害するのは周知のとおり。ブランディングと同様に、何事も程々が肝心だ。
とはいえ、ひとたび味を占めてしまうと、それ以上を望んでしまうのが人間の性質というもの。特にワインの世界は、底なし沼といわれるほどの深淵が待ち受けているから恐ろしい。興味を持たない人から見れば、常軌を逸した値が付く銘柄もあるワインの専門家、ソムリエと呼ばれる資格の取得方法は、日本とフランスでずいぶん異なる。
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