フランス「核軍拡」は吉か凶か
冷えた独仏関係が一層鮮明に
2026年4月号
欧州連合(EU)で唯一の核保有国フランスが、核軍縮から核増強へと歴史的な転換を図った。エマニュエル・マクロン大統領が3月、仏北西部ロング島の海軍戦略潜水艦基地で、核弾頭を増強する方針を明らかにした。米国がイスラエルとともにイランに対する「力による正義」を行使する中、日本の大手メディアは核軍拡競争の再燃を警戒した。一方、現地では英独など欧州8カ国に「核の傘」を広げる連携構想が肯定的に受け止められた。ロシアの核使用リスクや米国の核の傘への信頼性の低下を踏まえ、状況の変化に応じた強いメッセージを発することには成功したように見える。
仏の核抑止の基本政策に関する演説は2020年以来。まず、ウクライナ侵攻で露呈するロシアの戦争許容レベルの上昇が反映された。マクロン氏は原潜「テメレール」を従える構図で、「この潜水艦1隻だけでも、第2次世界大戦で欧州に投下された全ての爆弾の総量に匹敵する破壊力を搭載できる。初期の核爆弾の約千倍の威力だ」と抑止力を誇示した。その上で、「いかなる広大な国家も、回復不能な損害からは免れられない」と強調した。
従来、仏が保有する核の破壊力の程度につ・・・
仏の核抑止の基本政策に関する演説は2020年以来。まず、ウクライナ侵攻で露呈するロシアの戦争許容レベルの上昇が反映された。マクロン氏は原潜「テメレール」を従える構図で、「この潜水艦1隻だけでも、第2次世界大戦で欧州に投下された全ての爆弾の総量に匹敵する破壊力を搭載できる。初期の核爆弾の約千倍の威力だ」と抑止力を誇示した。その上で、「いかなる広大な国家も、回復不能な損害からは免れられない」と強調した。
従来、仏が保有する核の破壊力の程度につ・・・









