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経済

《地方金融の研究》東和銀行(群馬県)

「赤字転落」に潜む懸念と深謀

2026年5月号

 群馬県前橋市の本店で3月13日開かれた臨時記者会見は経営トップによる謝罪の言葉で始まった。株主や利用客に「ご心配をおかけすることを深くお詫びする」として、江原洋頭取が頭を下げたのだ。
 県内預金・貸出金シェアでいずれも2番手につける中規模地銀の東和銀行が2026年3月期決算で09年3月期以来となる最終赤字に転落した。期初に35億円の黒字を見込んでいた最終損益は260億円の赤字(25年3月期は45・2億円の黒字)へと急降下。損失額は07年3月期に計上した274億円にほぼ匹敵するという“惨状”に陥った。
 25年12月末時点で9・62%あった自己資本比率は26年3月末には7%程度にまで劣化。一般的に健全とされる「8%」を割り込んだ模様だ。赤字転落の責任を取る形で江原頭取と北爪功副頭取は今年4月から6月までの3カ月間、役員報酬を30%カット。鈴木信一郎・取締役専務執行役員と岡部晋・同常務執行役員もそれぞれ25%、本部在籍の常務執行役員も20%を減額する。
 東和銀はリーマンショックや不良債権処理などによる財務体質悪化に伴い09年に350・・・

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