《日本のサンクチュアリ》医学部定員「削減」
医療難民「大増産政策」の狂気
2026年6月号
過剰や無駄をなくせという掛け声は曲者だ。理ではなく情に刺さりやすく、削減の本当の狙いを隠し、過剰や無駄の判別に必要なデータを示さなくても説得力を帯びる。そんな不誠実な手法が命と健康を守る分野でもまかり通っている。中央官僚と業界が一体となって進める医師数削減の動きである。
4月23日、財務省の財政制度等審議会の分科会は大学医学部について「大胆な定員削減」を提言した。人口減少に伴い2029~32年頃には医師需給が均衡し、その後、医師数が過剰となることは「確定的」とする見解に基づくものだ。
マスメディアは概ね、この提言を肯定的に報じた。医療界も同様だ。5月10日に医療情報専門サイト「エムスリー」が公表した調査では、開業医、勤務医の6割超が医学部定員の削減に「賛成」と回答している。
厚生労働省は既に「医師多数県、大都市圏から優先的に定員を削り、最終的に現在の9400人から400人程度を減らす方向で調整中」(同省関係者)だという。
こうした議論や取り組みが無批判に受け入れられていることの問題は、そもそもの前提が間違っている点にある。
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4月23日、財務省の財政制度等審議会の分科会は大学医学部について「大胆な定員削減」を提言した。人口減少に伴い2029~32年頃には医師需給が均衡し、その後、医師数が過剰となることは「確定的」とする見解に基づくものだ。
マスメディアは概ね、この提言を肯定的に報じた。医療界も同様だ。5月10日に医療情報専門サイト「エムスリー」が公表した調査では、開業医、勤務医の6割超が医学部定員の削減に「賛成」と回答している。
厚生労働省は既に「医師多数県、大都市圏から優先的に定員を削り、最終的に現在の9400人から400人程度を減らす方向で調整中」(同省関係者)だという。
こうした議論や取り組みが無批判に受け入れられていることの問題は、そもそもの前提が間違っている点にある。
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