中部電力の空疎な「株価高騰」
原発絶望と「東芝」の天恵が主因
2026年8月号
2時間19分の長丁場から解放されると、一部の社員は密かに顔を見合わせた。
「あんなに気後れした社長を初めて見た」
6月25日、中部電力の株主総会―。質問に答える社長・林欣吾は終始うつむき加減、声はやや上ずっており、いつもの泰然さがなかった。1月の浜岡原発(静岡県)の地震データ不正の発覚後、初の株主との対話は波乱含みだったが、社員の驚きはそのことではない。
林はむしろ、原発不祥事を検証する第三者委員会を設置し、その報告を待って新たな中期経営計画を自ら発表すると強気を貫いてきた。社員が違和感を抱いたのは、総会議長を務める会長・勝野哲の議事運営である。
副社長・専務が回答すれば済む質問も林に当てる。肝腎のガバナンス改革は逆に林に答えさせず、社外取締役の嶋尾正(大同特殊鋼相談役)が長広舌をふるった。とりわけ意外だったのは第三者委の報告時期についての回答だ。「早ければ夏頃」と語った林に対し、勝野は「そうではない」と訂正したのだ。
勝野は、地震データ不正が始まったとされる2018年当時の社長。自らの経営責任を認め、第三者委の報告後の辞任は・・・
「あんなに気後れした社長を初めて見た」
6月25日、中部電力の株主総会―。質問に答える社長・林欣吾は終始うつむき加減、声はやや上ずっており、いつもの泰然さがなかった。1月の浜岡原発(静岡県)の地震データ不正の発覚後、初の株主との対話は波乱含みだったが、社員の驚きはそのことではない。
林はむしろ、原発不祥事を検証する第三者委員会を設置し、その報告を待って新たな中期経営計画を自ら発表すると強気を貫いてきた。社員が違和感を抱いたのは、総会議長を務める会長・勝野哲の議事運営である。
副社長・専務が回答すれば済む質問も林に当てる。肝腎のガバナンス改革は逆に林に答えさせず、社外取締役の嶋尾正(大同特殊鋼相談役)が長広舌をふるった。とりわけ意外だったのは第三者委の報告時期についての回答だ。「早ければ夏頃」と語った林に対し、勝野は「そうではない」と訂正したのだ。
勝野は、地震データ不正が始まったとされる2018年当時の社長。自らの経営責任を認め、第三者委の報告後の辞任は・・・









