三万人のための情報誌 選択出版

書店では手に入らない、月刊総合情報誌会員だけが読める月間総合情報誌

経済

みずほ「大統合」にまた難題

「制服問題」で女性行員が「反乱」

2012年8月号

「当行に制服はありません。少子高齢化を迎えた昨今、女性に活躍してもらわないと生き残れない時代になりました。現在では(将来の幹部候補である)新卒基幹職採用の二割以上が女性。今後は管理職への登用も積極的に行っていくつもりです」  みずほコーポレート銀行(CB)の採用担当者は、就職・転職関連媒体などのインタビューでこう応えている。高いスキルが要求される仕事をこなしていく、という点において格好や性差などはまったく関係ない。要は能力と意欲次第で、女性にも大いにチャンスがあると言いたいらしい。そして「制服がない」という現実こそが、まさに能力至上主義を表す端的な象徴―と言明しているわけだ。  ところが、制服がないハズのそのCBが今、「制服問題」で大揺れに揺れている。

「職場放棄や集団退職も辞さず」

 事の発端は、佐藤康博CEO(みずほフィナンシャルグループ=FG社長兼CB頭取)らみずほ首脳陣が打ち出したCBとみずほ銀行(BK)の支店窓口業務の一本化だ。二〇一三年七月に予定されているCBとBKの大合同。それに先駆け、合併効果を前倒しで引き出していこう・・・