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社会・文化

《日本のサンクチュアリ》理化学研究所

利権にまみれた「科学者の楽園」

2014年5月号

「昔の理研は研究者にとって理想の場所だった。でもいつからか、どろどろとした利権まみれの組織に変わってしまった」

 理化学研究所に籍を置いたこともある国立大学の元教授はこう振り返り、「今回の杜撰な論文の問題とは別に、理研の在り方を問うべきだ」と語る。

「日本で唯一の自然科学の総合研究所」と謳う理研は、戦前から現在に至るまで、その形態を変えながらも常に時代の先端を走ってきた。しかし、近年は文部科学省の利権装置として機能するばかりか、官僚ならぬ「学僚」ともいうべき政治に精を出す研究者が跋扈している。


旧科学技術庁官僚の利権


「リケンは科技庁のリケン」

 文科省関係者は「駄洒落じゃない」と断ったうえでこう語る。旧文部省と旧科学技術庁が統合したのが二〇〇一年。それ以前に科技庁によって採用されたキャリア官僚は、原子力と宇宙開発など我が国の科学研究に巣食ってきた。

 同庁は縄張りとして、宇宙航空研究開発機構(JAXA)や日本原子力研・・・