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経済

「中国版リーマン危機」が破裂する日

土地バブルと借金膨張は臨界点に

2017年5月号

「政府目標上回る」「下げ止まり鮮明」—。中国の今年一〜三月期の国内総生産(GDP)伸び率(前年同期比六・九%増)発表に、日本の新聞の見出しが躍った。だが、大甘の見通しとは裏腹に、「中国経済は、二〇〇八年のリーマン・ショック時の米国経済にますます近づいている」という懸念が、国際金融界で高まっている。

不動産で急膨張する個人債務

 中国経済を「リスク」の観点から見ている在北京の米国人アナリストは、「個人債務の異常な膨張」に注目する。景気に陰りの見えた一四年から、中国当局は住宅購入時の頭金比率引き下げなど、住宅ローン規制緩和に着手し、不動産市場活性化にあの手この手を打ってきた。おかげで大都市圏の住宅価格は高騰を続け、一〇年の水準と比べると、北京は七八%、上海は五〇%も上昇した。
 家計の債務はどんどん膨らみ、昨年後半には新規貸し付けに占める割合が三〇%超になった。この数字は最近までほぼ一五%の水準だったから、消費者の債務がいかに急増したかが分かる。
 在北京邦人特派員は、「見方を変え・・・