三万人のための情報誌 選択出版

書店では手に入らない、月刊総合情報誌会員だけが読める月間総合情報誌

社会・文化

東京都知事選「小池潰し」の蠢動

候補擁立で自民都連「ドン」の悪あがき

2019年12月号

 オリンピック・イヤーを目前に控えながら、会場となる東京都の政治は落ち着かない。マラソン・競歩会場問題ではトップである小池百合子都知事の抵抗むなしく、国際オリンピック委員会(IOC)の決定が押し通された。
 そもそも来年の開会式で、世界中から集まる選手たちを出迎える知事は誰になるのかさえ不透明だ。足元では、引退したはずの「ドン」が蠢き始め、首都の主導権を握るべく、来年七月五日投開票の知事選に向けて永田町もざわつき始めた。

取り沙汰されるタレント候補
​​​​​​
 十一月十九日、東京・港区の東京プリンスホテル大広間で、「東京の明日を語る会」なるものが開催された。出席者の一人が語る。
「都議会のドンといわれた内田茂氏の政治資金パーティーで、以前から数年に一度開催されている。正確な人数はわからないが、今回も数百人単位で集まり、大盛況だった」
 内田氏といえば、かつて小池知事の天敵としてメディアでも散々取り上げられた人物。長年、自民党東京都連の幹事長を務めていたが、二〇一六年七月の都知・・・