森山と進次郎「コメ政局」の思惑
《政界スキャン》
2025年6月号
国会終盤は、にわかにコメ政局になった。石破茂首相は党首討論で、コメ5㎏当たりの平均価格を「3千円台でなければならない」と明言。実現できない場合は「責任を取っていかねばならない」と述べた。議場で答弁をうなずきながら聞いていた林芳正官房長官が、この時ばかりは目を思わず見開き「えっ、言っちゃった」とでも言いたげに眉をひそめた。
責任の取り方は「下がらないなら、なぜかを説明するのが政府の責任」と逃げたが、7月の参院選までに達成できなければ「ウソつき」になる。宮沢喜一元首相が1993年、政治改革法案成立の決意を「ウソは申しません」とテレビで断言し、下野に追い込まれた過去を想起させる。当時、石破氏は自民党所属ながら内閣不信任案に賛成。選挙後、離党した。
価格は市場で決まる。更迭された江藤拓前農林水産相は辞任後、小出しの備蓄米放出を「マーケットと戦うことの困難さを痛切に感じている」と悔やんだ。石破氏は後任の小泉進次郎農相に「放出は入札をやめて随意契約で売り渡せ」と指示し、コメ担当大臣を自任する小泉氏は「需要があれば無制限に出す」と宣言したが、集出荷から流通、卸・小売り、中・・・・
責任の取り方は「下がらないなら、なぜかを説明するのが政府の責任」と逃げたが、7月の参院選までに達成できなければ「ウソつき」になる。宮沢喜一元首相が1993年、政治改革法案成立の決意を「ウソは申しません」とテレビで断言し、下野に追い込まれた過去を想起させる。当時、石破氏は自民党所属ながら内閣不信任案に賛成。選挙後、離党した。
価格は市場で決まる。更迭された江藤拓前農林水産相は辞任後、小出しの備蓄米放出を「マーケットと戦うことの困難さを痛切に感じている」と悔やんだ。石破氏は後任の小泉進次郎農相に「放出は入札をやめて随意契約で売り渡せ」と指示し、コメ担当大臣を自任する小泉氏は「需要があれば無制限に出す」と宣言したが、集出荷から流通、卸・小売り、中・・・・