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北朝鮮「イラン支援」の深い契り

体制崩壊「回避」で血眼の裏事情

2025年7月号

 米軍がイランの核関連施設を攻撃するなか、イスラエル軍も、重要施設を次々破壊している。ただ、イスラエルも、イスラム組織ハマスやヒズボラとの戦いのように無傷というわけにはいかない。イスラエルは多層防御態勢を構築しているが、イランが波状的に発射する様々な種類のミサイルや無人機(ドローン)攻撃の影響で、一度に大量のミサイルが飛来する飽和攻撃によって目標を撃ち漏らしたり、迎撃弾の一時的な不足が生じたりしている模様だ。
 イランの攻撃を支えているのが豊富に保有するミサイルだ。西側の推定では1500から2千発を保有しており、少なくとも千発以上がイスラエルの攻撃を免れたとみられる。その背後にいるのが北朝鮮だ。

地下核施設での協力

 米国防情報局(DIA)分析官だったアンジェロ州立大学ブルース・ベクトル教授の論文によると、イランが発射したミサイルのうち、少なくとも液体燃料を使う中距離弾道ミサイル「ガドル」(射程約2千㎞)とその改良型「エマード」(同)は、いずれも北朝鮮のノドン中距離ミサイルを原型として開発したシャハ・・・

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