東京電力「破綻回避」で醜悪な金策
「社債発行」誰が買うのか
2025年9月号
787円―。東京電力ホールディングス(HD)の株価が8月25日、年初来高値を更新した。4月上旬の底値から2倍以上の高騰であり、電力関係者の間には異常な値動きに怨嗟と不安が渦巻く。
「浅はかな原発再稼働期待だ。マーケットは東電が公的管理下にあることを忘れたのか」
柏崎刈羽6号機の再稼働をめぐって現在、東電は伸るか反るかの剣が峰に立たされている。地元・新潟県の花角英世知事は、再稼働の県民公聴会や市町村長対話を繰り返し開いてきた。9月末には県民意識調査の結果もまとまり、判断材料は出揃う。花角氏は9月議会で再稼働容認の知事判断を下し、その“信”を県議会に問うシナリオを描くが、肝腎の自民党新潟県連が右顧左眄しているのだ。
先の参院選新潟選挙区は自民党新人の中村真衣氏が1万票差で惜敗し、県連は逆風を再認識させられた。いち早く石破茂首相の退陣を要求、「その首相が地元に出向いたところで県連には響かない」と、再稼働を急ぐ経済産業省も頭を抱える。それどころか、保身に走る自民党県議は知事への造反もあり得る。梯子を外されかねない花角氏は迂闊に決断でき・・・
「浅はかな原発再稼働期待だ。マーケットは東電が公的管理下にあることを忘れたのか」
柏崎刈羽6号機の再稼働をめぐって現在、東電は伸るか反るかの剣が峰に立たされている。地元・新潟県の花角英世知事は、再稼働の県民公聴会や市町村長対話を繰り返し開いてきた。9月末には県民意識調査の結果もまとまり、判断材料は出揃う。花角氏は9月議会で再稼働容認の知事判断を下し、その“信”を県議会に問うシナリオを描くが、肝腎の自民党新潟県連が右顧左眄しているのだ。
先の参院選新潟選挙区は自民党新人の中村真衣氏が1万票差で惜敗し、県連は逆風を再認識させられた。いち早く石破茂首相の退陣を要求、「その首相が地元に出向いたところで県連には響かない」と、再稼働を急ぐ経済産業省も頭を抱える。それどころか、保身に走る自民党県議は知事への造反もあり得る。梯子を外されかねない花角氏は迂闊に決断でき・・・