《地方金融の研究》あいちフィナンシャルグループ
ファンド主導の「再々編」はあるか
2025年11月号
グループ内は何やら戦々恐々ともいえる雰囲気に包まれているらしい。今年10月上旬、「カネになる地銀」を狙って集中的に資金を投じるニッチ戦略型の投資会社、ありあけキャピタル(東京都中央区)による株式大量保有が明らかになったあいちフィナンシャルグループ(FG)。不穏な動きに社員らの再編に対する警戒感は一気に高まった。
ありあけの田中克典代表はゴールドマン・サックス証券の元アナリスト。2020年の会社設立から21年末の資産運用業務開始を経て24年末に至るまで、およそ3年間で「300%超のリターンを稼ぎ出した」(業界関係者)とされる強者だ。
金融界に一躍その名を轟かせることになったのが千葉興業銀行株への投資だ。22年頃からせっせと株式を買い集め、最終的に約117億円を投じて発行株の19・93%を掌握。筆頭株主に名乗りを上げるや今年3月末、それをライバルの千葉銀行に約237億円で売り飛ばしたのである。そしてこれが同9月末の両行による経営統合(27年4月メド)の基本合意を呼び込んだ。今や「地銀再編の仕掛け人」といった異名も取る。
そのありあけと“黒幕・・・
ありあけの田中克典代表はゴールドマン・サックス証券の元アナリスト。2020年の会社設立から21年末の資産運用業務開始を経て24年末に至るまで、およそ3年間で「300%超のリターンを稼ぎ出した」(業界関係者)とされる強者だ。
金融界に一躍その名を轟かせることになったのが千葉興業銀行株への投資だ。22年頃からせっせと株式を買い集め、最終的に約117億円を投じて発行株の19・93%を掌握。筆頭株主に名乗りを上げるや今年3月末、それをライバルの千葉銀行に約237億円で売り飛ばしたのである。そしてこれが同9月末の両行による経営統合(27年4月メド)の基本合意を呼び込んだ。今や「地銀再編の仕掛け人」といった異名も取る。
そのありあけと“黒幕・・・









