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米「ヘリテージ財団」が内紛状態に

親トランプ陣営に不穏な「亀裂」

2025年12月号

 米保守系の名門シンクタンク、ヘリテージ財団で内紛が起きている。発端は、保守系人気論客のポッドキャスト番組内で白人至上主義者が反ユダヤ発言を行い批判が強まるなか、ヘリテージ財団トップのケビン・ロバーツ会長がこの論客を擁護するコメントを出したことだ。反発した主要メンバーの一部が財団から離れ、トップ解任を求める声も上がる。同財団を「MAGA(米国を再び偉大に)」派のシンクタンクに衣替えし、トランプ政権との蜜月を演出してきたロバーツ氏の求心力の低下は、米政局にも影響を与えそうだ。

一変した財団の方向性

「判断を誤り、財団を失望させた」。ロバーツ氏は11月上旬、ヘリテージ財団の職員や関係者を集めて、保守論客タッカー・カールソン氏を擁護する内容の動画をSNSに投稿したことを深く謝罪した。「辞任しても構わない」とまで述べつつ、「自分が招いた混乱を、自分で解決する機会を与えて欲しい」と続投を懇願した。職員からの厳しい質問攻めは2時間近く続いた。
 ヘリテージ財団は、2023年に次期保守政権誕生をにらみ、政策提言集・・・

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