《クローズ・アップ》保坂 伸(INPEX副社長)
国内ガス事業「再編」へ動くか
2026年1月号
経済産業省の国策資源会社INPEX―。その副社長に、2026年1月1日付で同省の資源エネルギー庁前長官・保坂伸の就任が内定した25年の年末、電力・ガス関係者の間ではこんな囁きが交わされていた。
「役所は長年の懸案に決着をつける気になったようだ」
保坂の人事は次期社長含みであり、奇しくも内定直後、石油資源開発(JAPEX)が北海道のガス事業を北海道電力へ売却すると発表したのである。相次ぐニュースは関係者の臆測を逞しくした。
JAPEXとINPEX、かつての資源開発の親子会社に保坂は因縁がある。08年の石油・天然ガス課長時代、保坂はINPEXの前身である国際石油開発と帝国石油の合併を手掛けたが、このとき、JAPEXにも合流を促したのだ。が、当時のJAPEX社長・棚橋祐治(元通産事務次官)の親会社筋の誇りは高く、頑なに拒否され、大合同は不発に終わった。
それから18年―。大合同に思い入れが強い保坂のINPEX天下りは、懸案決着への経産省の布石ではないか。しかし、すでに営業利益1兆円超のINPEXと、25年度350億円の計画のJAPEXには雲泥の・・・
「役所は長年の懸案に決着をつける気になったようだ」
保坂の人事は次期社長含みであり、奇しくも内定直後、石油資源開発(JAPEX)が北海道のガス事業を北海道電力へ売却すると発表したのである。相次ぐニュースは関係者の臆測を逞しくした。
JAPEXとINPEX、かつての資源開発の親子会社に保坂は因縁がある。08年の石油・天然ガス課長時代、保坂はINPEXの前身である国際石油開発と帝国石油の合併を手掛けたが、このとき、JAPEXにも合流を促したのだ。が、当時のJAPEX社長・棚橋祐治(元通産事務次官)の親会社筋の誇りは高く、頑なに拒否され、大合同は不発に終わった。
それから18年―。大合同に思い入れが強い保坂のINPEX天下りは、懸案決着への経産省の布石ではないか。しかし、すでに営業利益1兆円超のINPEXと、25年度350億円の計画のJAPEXには雲泥の・・・









