をんな千一夜 第107話
恋に生きた丙午の俳人
石井 妙子
2026年2月号
今年は60年に1度めぐってくる丙午である。前回は1966年。筆者が通った学校でも、1クラス少なかった。
丙午の女は男を食い殺す、気性が荒い、夫を不幸にする、という迷信は江戸時代に生まれたものだが、66年でも生み控える親が多かったという事実にこそ、驚かされる。
もとはといえば、恋しい男に会いたくて火事を起こしたという少女、八百屋お七が丙午の生まれだったという俗説から生まれたものらしい。幕末に京都から皇女和宮が徳川将軍家に嫁いだ際には丙午の娘やその親が手を打って喜んだという記録がある。和宮が1846年生まれの丙午だったからだ。だが、その後、徳川幕府は崩壊してしまい、迷信はかえって強化されてしまった。
1846年に続く丙午は1906(明治39)年。この年生まれの有名人には、実業家の本田宗一郎、作家の坂口安吾、女優の杉村春子らがいる。そして、この人もそのひとりである。俳人の鈴木真砂女。「丙午だから結婚できない」と言われて育った真砂女は、2回結婚し、2回離婚した。そして八百屋お七のように恋に生きた。
初凪やものゝこほらぬ国に住み
雪は・・・
丙午の女は男を食い殺す、気性が荒い、夫を不幸にする、という迷信は江戸時代に生まれたものだが、66年でも生み控える親が多かったという事実にこそ、驚かされる。
もとはといえば、恋しい男に会いたくて火事を起こしたという少女、八百屋お七が丙午の生まれだったという俗説から生まれたものらしい。幕末に京都から皇女和宮が徳川将軍家に嫁いだ際には丙午の娘やその親が手を打って喜んだという記録がある。和宮が1846年生まれの丙午だったからだ。だが、その後、徳川幕府は崩壊してしまい、迷信はかえって強化されてしまった。
1846年に続く丙午は1906(明治39)年。この年生まれの有名人には、実業家の本田宗一郎、作家の坂口安吾、女優の杉村春子らがいる。そして、この人もそのひとりである。俳人の鈴木真砂女。「丙午だから結婚できない」と言われて育った真砂女は、2回結婚し、2回離婚した。そして八百屋お七のように恋に生きた。
初凪やものゝこほらぬ国に住み
雪は・・・









