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経済

《クローズ・アップ》門田 泰人(東京コスモス電機社長)

アクティビストとの珍奇な「二刀流」

2026年2月号

「(社長を)やりたくてやったというより、非常事態なので仕方なくやった」。社員が聞いたらひっくり返りそうなこの言葉の発信人は、東京コスモス電機の門田泰人社長だ。
 門田が東京コスモスの社長に就任した経緯はかなり特殊だ。アクティビストのスイスアジア・フィナンシャル・サービシズ(現アクシウム・キャピタル)は昨年6月の東京コスモスの株主総会で、社長を含む経営陣を入れ替える株主提案を出していた。その株主提案が通ってしまい、スイスアジアのトップだった門田がそのまま東京コスモスの社長に就任したのだ。
 株主提案が通り、社長を含む取締役会が入れ替わることだけでも珍しいが、アクティビストのトップがそのまま上場企業の社長に就任するのは「前代未聞」(アクティビスト対応を手がける弁護士)だろう。しかも冒頭のように、やる気があるのかないのかわからないコメントをする始末。社員の士気はこれではなかなか上がるまい。
 門田の知人は「彼は非常に頭が切れるが、数字にしか興味がない冷徹なアクティビスト」と話す。計算式をこねくり回してどうすればリターンが増えるかを考えるのが趣味で、「会社を経営す・・・

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