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ネパール「Z世代革命」は頓挫へ

政権打倒でも変わらぬ旧来政治

2026年2月号

「Z世代」による大規模抗議デモでオリ前政権が崩壊したネパールで3月5日に総選挙が実施される。ネパール人は「温厚な国民性」で知られ、衝突を避け、我慢を重ねながら社会を回してきた。静かな南アジアの小国で起きた政変は、世界を驚愕させた。だが、怒れるZ世代はまとまりに欠け、革命を成就させるだけの青写真を描けていない。
「Z世代はグループが多様化しており、分断している。次期総選挙では、旧来の政党が勝つことになるだろう」
 ネパールの首都カトマンズで政治活動に関わる50代の関係者は冷静に見通す。
 抗議デモに参加したZ世代の息子からは、自身の政治活動について「まだそんな古くさい政治活動をしているの?」と嘲笑されるものの、彼の目には、Z世代はまだ権力を担うだけの準備ができていないと映る。
 1月20日、候補者の登録が完了した。現地では総選挙の延期もささやかれていたが、実施は現実味を帯びてきた。候補者数は約3500人に上り、政党数は68を数える。これまでの総選挙と比べると、新興政党や比較的若い政党の参加が目立つのは確かだ。旧来の大政党に集まっていた票が複数の新興・・・

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