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米中「半導体戦争」で和睦の機運

トランプが踏み出す「悪魔の取引」

2026年2月号

 昨年12月中旬、中国が最先端半導体製造に使うEUV(極端紫外線)露光装置試作機の開発に成功した、との報道が世界を駆け巡った。事実ならば、半導体をめぐるグローバル勢力図は一変する。だが、ニュースは韓国での米中首脳会談後の緊張緩和の中で流れた点が重要だ。一見、中国の開発成功は米国にとって打撃だが、EUV露光装置禁輸の意味を薄れさせる。NVIDIAの先端AI半導体輸出を解禁し、中国市場獲得に転換したトランプ政権は半導体製造装置でも同じ戦略を取る可能性は十分にある。米中が日欧韓台の半導体産業を無視し、「市場と技術の交換」という“悪魔の取引”を進めるシナリオに日本は備えるべきだ。

先端技術でお得意の「ブラフ」

「本当かもしれないが、現実的ではない」。半導体製造技術に詳しい日本の業界関係者は中国のEUV露光装置開発の報道をこう評価する。
 ロイターなどによると、電子機器メーカー、ファーウェイと露光装置メーカーの上海微電子(SMEE)、長春光学精密機械物理研究所などが深圳の研究所内で組み・・・

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