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陥落寸前「キューバ」の命運

米国西半球戦略の次なる餌食

2026年4月号

 カリブ海の社会主義国キューバが陥落寸前だ。ドナルド・トランプ米大統領から、「我々はキューバを手に入れる」と公言され、1959年のキューバ革命以来、経済的にも政治的にも最も厳しい状況に追い詰められている。米国の海上封鎖により、すでに3カ月近く、外国から新たなエネルギー供給がなく、国家経済の危機は深まるばかりだ。
 後見役のロシアは急きょ、大型タンカー2隻をキューバに向かわせた。ベネズエラのニコラス・マドゥーロ大統領夫妻が米国に拉致されて以後、ロシアにとってキューバは数少ない西半球の友好国になった。それだけに、同国を失うのは、ウラジーミル・プーチン大統領にとって外交上の大失態となる。カリブ海地域は突如、21世紀版の「キューバ危機」に直面している。
 3月半ば、キューバが世界の地図から突如、姿を消した。全国的な停電により、人工衛星の写真で、島全体が真っ黒になったからだ。人口210万人の首都ハバナでさえ、日の入り後はほぼ全市が漆黒の闇に覆われた。農村部は一面の闇である。
「もともと夜はハバナに多少明かりがある程度だったのが、それもなくなった。国内のエネルギー事情・・・

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