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経済

ニコンは外資に喰われるか

業績沈降も止まらぬ「二重苦」に

2026年4月号

 果たして巻き返しへの起点となるのか。光学機器の名門、ニコンの新経営体制が4月1日船出した。馬立稔和会長兼CEO(最高経営責任者)が取締役に退き、三菱UFJフィナンシャル・グループ出身の徳成旨亮社長兼COO(最高執行責任者)がひとまず会長に就任。後任のトップとなる「社長兼CEO」には大村泰弘取締役専務執行役員が昇格した。
 徳成氏は社長在任わずか2年。「財務のプロ」を自認し、持ち合い株の売却や固定資産の減損処理などバランスシートの浄化と最適化に取り組んだが肝心の「稼ぐ力」が急失速。2026年3月期決算で過去最悪となる約850億円の最終赤字(25年3月期は61億円強の黒字)に転落したことなどの責任を取る形で経営の舵取り役から降りる。当初予想比からは1050億円の下振れで、年間50円だった配当は40円に減額する。

主要事業が軒並み苦戦

 業績悪化を招いた最大の要因は「身の丈に合わないM&Aを進めたツケ」(証券大手幹部)だ。23年9月、独リューベック市に本社を置く金属3Dプリンター大手のSLMソリューショ・・・

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