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社会・文化

将棋連盟「女性会長」の存在意義

産休問題紛糾で逃げ惑う日々

2026年4月号

 日本将棋連盟のトップが、「平成の大名人」羽生善治会長から、女流棋士のトップに長らく君臨してきた清水市代会長に交代して今年の6月で1年。男性中心の世界だった将棋界の重い扉を開いたと受け止められた。しかし、公の場でその姿を見ることが目に見えて減り、将棋界には不安の声が広がっている。「何かがおかしい」―。一体何が起きているのか。
 日本将棋連盟会長は歴代、男性の棋士だけが務めてきた。清水会長が就任したのは、表向きは理事による互選で選ばれたことになっているが、その裏には、羽生前会長が後継者として指名していたと言われる。
「羽生さんは元々会長職をやりたいわけではなかったが、東西の将棋会館の建設に資金が必要で、その旗振り役として会長就任を引き受けた。2024年に二つの会館が完成して自分の役目は終わった、という考えだったようだ」と事情をよく知る棋士は明かす。
 清水会長は、通算獲得女流タイトル43期(歴代2位)、初の女流七段など女流棋界を長年にわたって牽引してきた。その実績は申し分ない。留任する他の理事にタイトル経験者がいなかった事情もあるが、女性活躍が叫ばれる社会の・・・

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