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WORLD

世界は複雑な「多中心主義」の時代に

アンドレイ・コルトゥノフ(ロシア外交政治学者)

2026年6月号

 ―米中露、3大国の現在の関係をどう見ていますか。

 中露関係は単なる「反米」の産物ではない。隣国であり、経済的にも相互補完にあり、関係発展の基盤がある。ただし、両国とも主権を重視し、柔軟性を維持しようとしており、軍事同盟や政治同盟は形成しない。米国がロシアとの関係を改善し、中国をけん制する「逆キッシンジャー戦略」を試みることもありえるが、冷戦期の発想は時代遅れだ。ロシアの立場からすれば、中国と米国の関係改善は中国経済を成長させ、間接的に利益を得る。中国もウクライナ問題を巡る米露接近に反対していない。今後、米国、中国、ロシアの関係はゼロサムではなく、「プラスサムゲーム」にもなり得る。

 ―トランプ大統領の頭の中、世界観はどのようなものですが。

 トランプ大統領の政策は米国の国益を押し付ける一方的な覇権主義だ。既存の多国間枠組みの「破壊」には成功しているが、新たなシステムの「構築」はできていない。国連に代わるガザ地区の和平の枠組みや、新たな国際貿易ルールは見えてこない。そうした中でトランプ大統領は、中露両国との新たな危機的・・・

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