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社会・文化

AIは「神」になれるのか

「超知能」の到来に残る障壁

2026年7月号

 米アンソロピック社の人工知能(AI)モデル「クロード・ミュトス」が投げかけた波紋が広がっている。同社は当初、ミュトスが「公開するには危険すぎる」としてアクセス権を12社・団体に限定した。ミュトスにガードレール(安全対策)を施した「フェイブル」も6月9日のリリースから3日後、米商務省の指示を受け、提供を中断した。
 ミュトスはソフトウエアの脆弱性発見やサイバー攻撃への応用能力が人間の専門家を大きく上回るとされる。もっとも、AIが人間を超えたとの驚きは今回が初めてではない。1997年にはチェスで、2016年には囲碁でコンピューターが世界トップを破った。そのたびに人間を超える「超知能」の到来を予想する声が上がった。
 こうした見方を代表するのが、未来学者レイ・カーツワイル氏のシンギュラリティー(技術的特異点)論だ。コンピューターやAIなどの技術が指数関数的な進歩を続けることで、2045年ごろには人間とAIが融合し、知能が飛躍的に拡大すると予測する。
 一方、人間を超える知能の出現を脅威とみる論者も少なくない。哲学者ニック・ボストロム氏は、人類の知能をはるかに超・・・

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