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連載

新・危機管理のノウハウ Vol.15

【リーダーシップ・ディシプリン】有事で指揮統制を維持する方法
ジェイムズ・ターガル

2026年6月号

 リーダーの真価は、組織が危機に瀕した時にこそ問われる。
 私は、米連邦捜査局(FBI)で、最高人事責任者(CHCO)などを務め、最終的にはFBI最高情報責任者(CIO)としてキャリアを締めくくった。
 その間、私は多くの民間企業が抱える「不備」について常々危機感を持っていた。それは、危機対応、被害軽減に関するリハーサル(訓練)済みの計画がないことだ。現場レベルや幹部、取締役会レベルで段階的に構築された、危機対応計画が欠如している企業が多い。
 多くの企業は、セキュリティ事案などインシデントが発生した場合の対応計画を、文書としては用意していた。だがそれらの計画を実践的に訓練するケースは稀で、実際にことが起きた時に計画通り生かされることも少ない。意思決定の権限が曖昧なために、法務やIT、広報、そして経営陣の足並みが揃わず、対応を議論するためだけに時間が浪費されてしまう。
 優れた組織では、事前に定義された意思決定の基準と段階的なトリガー(契機)があり、 いつ、どのような行動をとるべきかが明確になっていた。問題が発生した際、システムをシャットダウンす・・・

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