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スペイン「移民騒動」の深刻余波

進む欧州分断と域外勢力の「干渉」

2026年9月号

 北アフリカのスペイン領セウタで国境が揺らいだ。モロッコから移民が押し寄せ、寛容な移民政策を掲げるスペインの左派サンチェス政権の脇の甘さが露呈した。フランスなど選挙を控える欧州全体で厳格な移民政策を掲げる極右政党が色めき立ち、さらには米国、ロシア、中国が欧州の亀裂を突く。もはや単なる「移民騒ぎ」では済まない危機が広がる。
 セウタは北アフリカの地中海沿岸に位置する古都だ。古くから地中海と大西洋を結ぶ要衝として栄え、17世紀にスペイン領となった。その小さな飛び地に7月末、モロッコ側から7万人超が押し寄せた。大半はモロッコ人だが、サブサハラ・アフリカ地域やアルジェリアなどの出身者も含まれていた。
 発端の一つは、スペイン最高裁が少し前に、海を泳いでセウタに到達した人について「即時の国境拒否手続きを適用することはできない」との見解を示したことだ。判決の意味はたちまちSNS上で歪められ、「泳いでセウタに行けば追い返されない」という形で駆け巡った。
 だが「泳いでスペインに入れば無条件で滞在できる」と認めたわけではない。「即時の入国拒否」ではなく、通常の手続きを経て・・・

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