三万人のための情報誌 選択出版

書店では手に入らない、月刊総合情報誌会員だけが読める月刊総合情報誌

経済

《クローズ・アップ》枝廣 弘巳(東邦ホールディングス社長)

ファンド猛攻「不祥事続発」の窮地

2026年10月号

 東証プライムに上場する医薬卸大手、東邦ホールディングス(HD)の経営陣が追い詰められている。筆頭株主であるシンガポールのアクティビスト、3Dインベストメント・パートナーズの猛攻に遭っているからだ。枝廣弘巳社長執行役員CEO(最高経営責任者)の命運は徐々に尽きつつある。
 9月18日、東京地裁は東邦HDの買収防衛策について差し止めを決定した。6月の株主総会で東邦HDがこれ以上の買い増しを防ごうと新株予約権を3D以外に割り当てる買収防衛策を議案として諮り、承認された。これに対して3Dは8月、差し止めを求める仮処分命令を申し立てており、東京地裁は3Dの言い分を認めたのだ。
 3Dは東邦HDの議決権を24%握る筆頭株主。27%までしか買い増さないと表明するが、わずか3%分の買い増しですら許せない状況に東邦HDは追い込まれている。
 6月の株主総会での取締役選任議案をみると、3Dの反対キャンペーンの影響で枝廣の賛成票は60・78%にとどまる。一般的に「賛成票が6割を切ると黄信号」(信託銀行関係者)とされ、枝廣は危険水域に足を踏み入れる寸前だ。
 議決権行・・・

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます