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政治

《罪深きはこの官僚》竹歳 誠(内閣官房副長官)

杜撰な復興予算を許した張本人

2012年11月号

 東日本大震災の復興予算が、沖縄の国道整備や南極海での調査捕鯨に使用されていることがメディアを賑わしたが、昨年から始まっていることで「何を今さら」という話だ。しかもこの無駄遣いの「戦犯」が全く叩かれていない。

「前財務事務次官の勝栄二郎とともに、官僚主導の流れをつくり、結果的にこんなノーズロの復興予算大盤振る舞いを許したのは官房副長官の竹歳誠だ」
 民主党のベテラン議員はこう語る。「勝内閣」とまで揶揄された野田佳彦政権において、竹歳は勝と二人三脚で政府を牛耳り、各省の省益確保を許した。「勝が八月に退官した今、来年度予算を組む前に竹歳を引き摺り降ろすべき」(同前)なのだ。

 復興予算の杜撰使途のなかでも、批判が集まり金額も大きかったのが、竹歳の出身官庁である国土交通省だ。被災地とは無関係の庁舎の補修に約百億円を使っていた。

 竹歳は、一九七二年に東京大学法学部を卒業し、旧建設省に入省。総合政策局長や官房長などを経て、二〇一〇年に事務次官に上り詰めた。そして、一一年九月の野田内閣発足と同時に、官房副長官の席について・・・

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