新大学評判記 第68話
同志社大学文化情報学部 低迷打開へ「文理融合」に挑戦
2025年8月号
この数年、雨後の筍のように全国の大学で続々誕生したデータサイエンス学部・学科がさっそく総崩れの危機に直面している。「定員割れの常態化と偏差値の底抜け」(予備校関係者)が早くも始まっている。その中で、2005年にデータサイエンス教育を前面に打ち出して設立された同志社大学文化情報学部が進めてきた文理融合型の教育が、大学業界で注目を集めている。「データサイエンスそのものではなく、データサイエンスで何を分析・研究するか」に焦点を定め、学生の意欲を引き出しているからだ。
関西の大学の偏差値序列では同志社は立命館大学とトップを争い、関西学院大学、関西大学も加えた4校は難関の「関関同立」と称される。だが、全国の序列でみれば、早稲田大学と慶應義塾大学が頭抜けた存在で、同志社、立命館とは入学者の偏差値では2~3段階のレベル差がある。
「早慶」と「同立」には明確な大学ポリシーの違いもある。早慶両校は、文系では早稲田の政治経済学部、慶應の経済学部が頂点に立つ学内序列が歴然とし、学部新設はいくつかあったものの伝統的な学部の枠組みをまったく崩していない。きわめて保守的な体制を続けている・・・
関西の大学の偏差値序列では同志社は立命館大学とトップを争い、関西学院大学、関西大学も加えた4校は難関の「関関同立」と称される。だが、全国の序列でみれば、早稲田大学と慶應義塾大学が頭抜けた存在で、同志社、立命館とは入学者の偏差値では2~3段階のレベル差がある。
「早慶」と「同立」には明確な大学ポリシーの違いもある。早慶両校は、文系では早稲田の政治経済学部、慶應の経済学部が頂点に立つ学内序列が歴然とし、学部新設はいくつかあったものの伝統的な学部の枠組みをまったく崩していない。きわめて保守的な体制を続けている・・・