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経済

《地方金融の研究》東邦銀行(福島県)

太陽光発電融資がとんだ騒動に

2026年1月号

「まるでアクティビストの攻撃に晒されているようなものですよ」。関係者の一人がこう苦り切る。
 福島県のトップバンク、東邦銀行が市民団体の圧力に悶絶している。団体側は最近になって会員に対し、東邦銀株を取得することまで呼び掛け始めたという。2026年6月下旬に開催が予定されている東邦銀の定時株主総会に押し掛け、その場で「佐藤稔頭取をはじめとする経営陣を吊るし上げようとの腹だ」(事情通)とされている。
 紛糾の発端となったのは、25年9月末から福島市で運転を開始したメガソーラー「福島先達山太陽光発電所」だ。市内世帯数の十数%の年間電力消費量を賄うとされ、「再生可能エネルギー先駆けの地」を掲げ、再生エネ導入100%(エネルギー需要に占める比率)を目指す県エネルギー政策の一翼を担う。ただ景観上の問題や土砂災害など安全上の観点から、計画が浮上した当初から市民の間では懸念が燻っていた。
 まして開発対象地となったのは「吾妻小富士」の麓。福島市民にとってはいわば象徴的な眺望の地で「市民のプライドと文化の源」(地元関係者)とも言える場所。開発によってその見慣れた故郷の風景が・・・

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