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親露国家「崩壊ドミノ」の衝撃

プーチンが味わう屈辱と苦境

2026年2月号

 新年早々、モスクワの不動産市場に異変が起きた。ロシア正教のクリスマス休暇にもかかわらず、1月の最初の10日間で過去に例のない規模で高級マンションや不動産が売りに出されたという。売り手の多くは、政府高官や情報機関幹部、大物実業家だった。
 世界の主要都市と同様、戦時下のモスクワでも不動産価格が高騰しており、過去2年で新築マンション価格は平均43%上昇した。欧米の制裁措置で、ロシア人富裕層の海外投資が困難になり、彼らは国内不動産に投資していた。売却は利益確定の狙いもあるが、年末から大規模騒乱が広がるイランから政権幹部がロシアに亡命することを見越した先物売りとの見方も流れた。
 ロシアのSNS、テレグラムで発信する情報チャンネル「偵察者」(1月9日)によれば、クレムリンはイランのイスラム政権崩壊を不可避とみなしており、最高指導者ハメネイ師の避難用の航空機を用意し、モスクワ郊外に一時的な亡命施設を確保した。政権崩壊の場合、処刑される恐れのある革命防衛隊の一部将軍らも受け入れる方針という。
 別の情報チャンネル「SVR将軍」(1月12日)によれば、イラン情勢悪化に・・・

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