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経済

製薬業界「儲け過ぎ」が鮮明に

社会還元なき我欲と虚飾の繁栄

2026年2月号

 日本の製薬企業の「ボロ儲け」が止まらない。円安により海外事業の売り上げが急拡大しているのだ。高市早苗政権下の円安進行で「濡れ手で粟」の状況はさらに強まった。大学や医師への資金助成は不祥事をきっかけに大幅に縮小し、コスト削減につながった。莫大な儲けは幹部や社員の高給となり、株主に大盤振る舞いの配当をしている。企業の責任として儲けを社会還元するつもりは、全くないようだ。
 2024年度の売上は上位30社中、23社が増収増益だった。武田薬品工業が4兆5816億円でトップ、大塚ホールディングス(HD)、アステラス製薬、第一三共、中外製薬を含む5社が売り上げ1兆円超を記録した。全体として売り上げは前年度比で平均13・0%伸び、営業利益は平均51・6%増である。
 海外市場での売り上げ拡大は顕著だ。武田薬品は売り上げの91%を海外が占め、上位5社もいずれも6割超を海外で稼いでいる。24年度決算では、住友ファーマの47・8%を筆頭に、小野薬品工業を除く、全ての大手製薬企業が海外売り上げを伸ばしている。大手5社の平均は22・3%増だ。
「高収益は、米国を中心とするグロー・・・

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