三万人のための情報誌 選択出版

書店では手に入らない、月刊総合情報誌会員だけが読める月刊総合情報誌

連載

新大学評判記 第74話

静岡県立大学  地震研究部門「廃止」の真相

2026年2月号

「こんな乱暴なやりかたが許されるのか」
 地震や地質学を研究する関東の某大学教授はこう首を傾げた。静岡県立大学に設置されている研究機関「グローバル地域センター」が、2027年春で廃止されることが、25年秋に決定した。「一定の研究成果を出していた」(同教授)という同センターは、予算を握る静岡県の鈴木康友知事の方針によって、組織そのものが消滅することになったのだ。
 静岡県立大が騒がしくなり始めたのは昨年の夏頃から。関係者によると、県の職員がたびたび大学に来て、予算の見直しに着手し始めたという。静岡県では、昨年7~9月にかけて、翌年度予算編成前に事業を見直す独自の「サマーレビュー」を実施している。同県は26年度予算の試算段階で約640億円の財源不足に陥ることがわかった。そのため県のあらゆる事業がレビューの対象になったのだ。夏の時点では、県立大のセンターが名指しされることはなかったというが、実は当時から「予算削減の対象になるかもしれないという話は漏れ伝わっていた」(県立大関係者)ようだ。
 そして昨年11月、県は大学側にセンターの運営費について、26年度を最後に・・・

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます