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社会・文化

日本初「ステーブルコイン」に中国の影

公安が注視する新興金融の動向

2026年2月号

 昨年秋に船出したばかりの「日の丸ステーブルコイン」の周辺に、中国の影がちらついている。公安当局も注視しているといい、キナ臭さが漂う。「怪しい暗号資産界隈」での与太話ではなく、「新たな金融インフラ」が抱えるリスクであり、注視が必要だ。
 2025年10月27日、東京に拠点を置くフィンテック企業JPYCが日本で初めてとなる円建てステーブルコイン「JPYC」の発行を開始した。
 ステーブルコインとは、日本円と1対1で交換可能で、円建てで価値を維持したまま送金や受領が可能になるデジタル通貨だ。いわゆる暗号資産が抱える価格変動リスクを抑えることができ、しかも暗号資産と同様にブロックチェーン(分散型台帳)技術を基盤にしているため、低コストで高速な送金が可能になるというメリットがある。
 資金決済法第2条第5項に基づく「電子決済手段」としても認められており、日本の新たな金融インフラが誕生したと言える。ところが、このJPYCの動向を警戒する向きがあるのだ。とある公安関係者が語る。
「日本の情報当局はJPYCのこれまでの関係者などとの付き合いを注視している。過去・・・

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