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政治

死にゆく「政党政治」

国会「空洞化」が招く独裁の悪政

2026年3月号

 国民に飽きられるとアウトサイダーを使って刷新感を出す自由民主党のお家芸は、党を割った新自由クラブと連立した中曽根康弘政権、不人気な総裁を馘首して登場した海部俊樹政権や小泉純一郎政権などが典型だ。「サナエ推し」に慢心する総理大臣・高市早苗が過去の例と違うのは、総選挙の空前の大勝の陰で、党の延命どころか政党政治そのものを瓦解させようとしている点にある。
 2月18日に第2次政権を始動させ、同20日に衆議院本会議場での施政方針演説で「強い日本」「成長のスイッチを押しまくる」などと空疎な言葉を羅列した高市を背後の議長席から見守ったのは、森英介だった。
 森の起用には、「国論を二分する課題への挑戦」の対象である憲法改正や安定的な皇位継承の仕組みを実現するための高市の戦略だとする評価の一方、組織の総力結集より「自分の居心地の良さ」を優先する悪弊の副作用だとする見方もある。総選挙後に高市がまず議長就任を打診したのが自民党副総裁の麻生太郎だったからだ。
 自民党で唯一残る派閥「志公会」(麻生派)を率いる麻生は、2025年の党総裁選の決選投票で高市支援を呼びかけた政権誕生・・・

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