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メキシコ大統領 「麻薬戦争」は本気か

大物殺害「全面対決」のこの先

2026年6月号

 ポニーテールを翻してスタスタと群衆に分け入り、自撮りでポーズをとる。日産「ヴァーサ」の助手席で現れたかと思えば、窓を開けて気さくに話し込む。メキシコのシェインバウム大統領は外遊もエコノミークラス。世界でも絶滅危惧種に近い、飾らない国家元首だ。
 メキシコ大統領に就任したのは2年前、2024年10月だった。「マチスモ」(男性至上主義)で知られるメキシコで、米国よりも日本よりも早く女性のリーダーが誕生したことがまず、少なからず日本人に衝撃を与えた。前大統領から続く左派で学者出身というキャリアに外交手腕をいぶかる向きもあったが、外野の声はすぐに実績で黙らせた。
 早速非凡な才を発揮したのは、米国のトランプ大統領がメキシコを真っ先にやり玉に挙げた関税戦争だった。「フェンタニル関税」や自動車、鉄・アルミ、銅と容赦なく直撃を受けながら、シェインバウム氏は「米国に服従はしない」と繰り返して攻撃を巧みにかわした。就任から2年近くたっても、国内の支持率は7割前後と高い人気を保っている。
 とはいえ、メキシコ大統領にとって最大にして最も難しいタスクは地に落ちた治安の回復に尽・・・

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