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連載

新・危機管理のノウハウ Vol.18

【トラスト・インフラ】「中国製AI」を使うリスク
クマル・リテシュ

2026年9月号

 中国の人工知能(AI)モデルの進化は著しい。これが今後、日本企業の悩みの種となるだろう。
 DeepSeekを筆頭に、アリババのQwen、百度(Baidu)のErnieなどのベンチマーク(性能測定)は、欧米のフロンティアAIと肩を並べつつある。そして多くのモデルは、導入コストが欧米と比較して数分の一程度であり、誰でも自社のシステム上で導入できるオープンウェイト(重み公開型)としてダウンロード可能だ。
 コスト面では魅力的に映るが、リスクは慎重に評価すべきだろう。経営陣がここで重要視しなければならないのは、これらのモデルが優れたコードを書けるか、あるいは契約書を要約できるかといった点ではない。中国のAIを接続した後に、自社のデータやインフラに何が起きるかという点である。
 まずはデータガバナンスと法的リスクを考慮すべきだ。中国の法律により中国国内企業は国から要求があればデータ提供が義務付けられている。ネット経由の利用であっても、顧客データや知的財産、防衛関連業務などのデータが中国政府に押収されるリスクがある。
 またコンテンツや動きが偏っている可・・・

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