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経済

《地方金融の研究》稚内信用金庫

資本支援「注入」でも続く窮状

2026年9月号

♪晴れれば浮かぶサハリンの
島影呼んで 海鳥鳴けば
石の乙女の 瞳から
ほろほろほろり ほろほろり
涙こぼれる 稚内
 今から約30年前にリリースされた鳥羽一郎の「稚内ブルース」だ。果たして増田雅俊理事長も人知れず涙を流したのだろうか。本店所在地が日本最北として知られる信用金庫、稚内信用金庫(北海道稚内市)が自力での有価証券含み損処理を断念。信金業界の中央機関である信金中央金庫に対し、資本支援を請うことになった。今年9月末にも優先出資証券を発行、これを信金中金に全て割り当てる形で約200億円を受け入れる。
 有証含み損処理を巡って資本不足懸念が表面化し、信金中金が傘下会員信金への資本注入に踏み切るのは、2025年に約40億円を拠出した栃木信用金庫(栃木市)に次いで2例目。注入額では過去最大規模となる。

自己資本を上回る「含み損」

 もっとも両者が資本支援要請にまで至る背景はいささか趣を異にする。金融機関の財務の健全性の指標とされる自己資本比率。栃木信・・・

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