リニア新幹線は「21世紀の戦艦大和」
福井 義高(青山学院大学教授)
2026年9月号
―リニア中央新幹線の静岡県内での工事がいよいよ始まります。
福井 この工事について、静岡県の川勝平太前知事のせいで遅れたかのような報道があるが、誤りだ。静岡の工区なんてほんのわずかで、ほかの工区も全然できていない。まだ引き返す余地はあるのだから、私は今からでも建設をやめたほうがいいと考える。そもそもJR東海の経営陣が本気なのかさえ疑わしい。昨年もJR東海は、「健全経営と安定配当」を優先事項に挙げて、場合によってはリニア工事のペースを抑えると発表している。しかしこれだけ建設コストが上昇する中で、どこまで計画通りに進むのか。
―JR東海の資金計画には無理がありますか。
福井 当初は5・5兆円で造る計画で、そのうち3兆円を財政投融資で賄えば名古屋から大阪も2030年代に繋がると言い出した。しかしその計画自体が破綻している。また、建設コストは倍増したにもかかわらず、46年から財政投融資の本格的返済が始まるスケジュールは変わっていない。今後は、既存の東海道新幹線の維持・補修コストも増大するだろうから、JR東海が想定する年間・・・
福井 この工事について、静岡県の川勝平太前知事のせいで遅れたかのような報道があるが、誤りだ。静岡の工区なんてほんのわずかで、ほかの工区も全然できていない。まだ引き返す余地はあるのだから、私は今からでも建設をやめたほうがいいと考える。そもそもJR東海の経営陣が本気なのかさえ疑わしい。昨年もJR東海は、「健全経営と安定配当」を優先事項に挙げて、場合によってはリニア工事のペースを抑えると発表している。しかしこれだけ建設コストが上昇する中で、どこまで計画通りに進むのか。
―JR東海の資金計画には無理がありますか。
福井 当初は5・5兆円で造る計画で、そのうち3兆円を財政投融資で賄えば名古屋から大阪も2030年代に繋がると言い出した。しかしその計画自体が破綻している。また、建設コストは倍増したにもかかわらず、46年から財政投融資の本格的返済が始まるスケジュールは変わっていない。今後は、既存の東海道新幹線の維持・補修コストも増大するだろうから、JR東海が想定する年間・・・









