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連載

新大学評判記 第81話

北海道大学 突如「半導体」に全集中の無節操

2026年10月号

 夏の終わりの北海道大学で悲劇が起きた。理学部の施設内で8月末、大学院生が劇薬の「フッ化水素酸」を浴びる事故があり、搬送先の病院で死亡。助けようとした学生2人も負傷した。
 フッ化水素酸は皮膚に一滴触れただけでも、そのまま体内に浸透し、骨や筋肉の組織を奥深くから破壊する。事故後に札幌市が立ち入り検査をしたところ、劇薬の管理帳簿がなく、保管庫の鍵を学生が自由に取り出せる状態になっていたという。こうしたずさんな取り扱いは法令違反であり、原因究明と再発防止が徹底されるまで、学内の研究活動は制約を受けざるをえない。         
 何よりも痛手なのは、フッ化水素酸が半導体製造の過程で欠かせない化学物質ということだ。北大は今、半導体分野の研究を強化することで大学間競争を勝ち抜こうとしている。半導体を扱う資格があるのかさえ、問われかねない。
 農学校から始まった北大は、獣医学部や水産学部を抱え、地元の第一次産業と深く結びついたイメージがあるが、実は全国でも指折りのバラエティーに富んだ総合大学だ。学部数は12、大学院数は21と、人文社会から自然科学まで、ほぼすべての・・・

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