三万人のための情報誌 選択出版

書店では手に入らない、月刊総合情報誌会員だけが読める月刊総合情報誌

社会・文化

医薬品販売「規制墨守」という宿痾

世界が笑う不便な「時代遅れ国家」

2026年11月号

 昨年10月に自民党の高市早苗総裁と日本維新の会の吉村洋文代表、藤田文武共同代表が取り交わした両党の連立政権合意書では社会保障政策、なかでも医療制度改革の具体策が詳述されている。いの一番は「OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直し」だ。
 意味するところは何か。深刻かつ重大ではない病にかかった人、たとえば軽い風邪による発熱、胃腸の痛み、花粉症などの症状が出た人は医師の診療に頼らずドラッグストアで市販薬を買って治す「セルフメディケーション」を根付かせたいということだ。
 市販薬のうち、病院や診療所で医師が処方する医薬品と同じ効果・効能があるとされるのがOTC医薬品である。薬局やドラッグストアで薬剤師などからカウンターを挟んで買うので「オーバー・ザ・カウンター」の頭文字をとってこの略称がつけられた。風邪薬、咳止め薬、胃腸薬、うがい薬、湿布、目薬、ビタミン剤―などなどだ。

医師と薬剤師のための議論

 医師の処方箋がないと入手できない医療用医薬品は、処方箋薬とOTC類似薬に大別される。OTC類似薬は・・・

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます