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ボスニアを「喰い物」にする米国

ロシアと結託「資源利権」を収奪

2026年11月号

 今年7月、欧州の一つの国の最高権力者がひっそりと辞任した。国外からの注目は乏しく、国際ニュースでもほとんど扱われなかった。ボスニア・ヘルツェゴビナ(以下ボスニア)の上級代表クリスティアン・シュミットである。
 この国で最も強い権限を握るのは大統領でも首相でもなく、米欧日露や国連、欧州連合(EU)などで構成する和平履行評議会が任命する上級代表。ボシュニャク人、セルビア人、クロアチア人が三つ巴となって虐殺を繰り広げた1990年代前半の泥沼の内戦を再発させないため、95年の和平協定「デイトン合意」で設けられ、立法拒否権や直接立法権、閣僚罷免の権限などを持つ。元ドイツ農相のシュミットは2021年に就任した8代目。上級代表に任期はないが、前任の元オーストリア外交官バレンティン・インツコが12年間務めており、就任5年に満たないシュミットも長期政権を担う気満々だと思われていた。
 辞任の理由は「個人的な判断」との説明だが、「実際には間違いなく、アメリカとロシアの圧力で辞任に追い込まれた」と地元のジャーナリストは語る。

上級代表排除の真相・・・

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