三万人のための情報誌 選択出版

書店では手に入らない、月刊総合情報誌会員だけが読める月間総合情報誌

社会・文化

有人宇宙開発という「壮大な無駄」

得られるものはなにもない

2010年5月号

 四月七日、日本人宇宙飛行士二人が、国際宇宙ステーション(ISS)で顔を合わせた。「史上初」だと、マスコミが連日取り上げた。今回は、女性飛行士の家族関係に焦点をあて、苦難を乗り越えた「感動ドラマ」報道も多々見られた。
 しかし、日本はすでに七人の宇宙飛行士を輩出している。そろそろ「有人宇宙開発」についての是非を考えるべきだ。
 結論を言えば、有人宇宙開発は無駄遣いでしかない。

「宇宙に住む」という?


「月に有人拠点をつくり、火星へ人類を送り込む」
 二〇〇四年一月、ブッシュ米大統領(当時)が一般教書演説でそうぶち上げた時、識者の多くは「選挙戦略だ」と評価した。二期目を懸けた大統領選を秋に控え、イラク占領が泥沼化する中でのパフォーマンスだと捉えられたのだ。
 それから三年後、民主党大統領予備選でオバマ候補(当時)は、「宇宙予算を、教育に配分する」と語った。そして実際、今年二月に、ブッシュ時代の「コンステレーション(月有人探査)計画」を打ち切った。しかし、その・・・