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「崖っぷち」に立つオバマ政権

両院過半数割れの危機

2010年10月号

 米オバマ政権が窮地に立っている。これまでも、支持率の低下が報じられてきたが、約一カ月後に迫った十一月二日の中間選挙での「大敗北」が予想されている。下院での過半数割れの危機に加え、各種調査によれば上院さえも失いかねない情勢だ。
 九月二十三日に発表された世論調査機関ピュー・リサーチ・センターの無党派層の意識調査では、十一月の選挙で「共和党に投票する」と答えた人の比率が五〇%に達した。これに対して「民主党に投票する」と答えたのは、四三%に留まった。
 民主党が大勝した二〇〇六年の中間選挙では、民主党を支持する無党派層は五三%、共和党は四五%であった。この数字を見れば、四年間で、民主党と共和党の立場はまったく逆転してしまったことがわかる。さらに自分の思想は保守的であると答えた比率も、前回の選挙では二九%に留まったのが、今回は三六%と増えている。

就任二年で「死に体」に


 米国の選挙も他の先進国と同じく、無党派層がキャスティング・ボートを握るようになって久しい。むしろオバマ大統領自・・・