プーチンは死ぬまで戦争を続ける
ミハイル・ホドルコフスキー(ロシア反体制活動家)
2025年7月号
―プーチン大統領が停戦を受け入れる気はないのでしょうか。
ホドルコフスキー 当初、プーチン大統領はウクライナ全土を手に入れるつもりで侵略を開始したが、現在はこのシナリオでは動いていないだろう。側近たちはロシア南西部クルスクを解放した後、復興にどれほどの資金がかかるかに気づいた。人口20万の小さな地域だけで、100億㌦かかる。現在占領しているウクライナの地域の復興には2千億㌦必要だ。ウクライナ全土を支配するコストをロシアは背負えない。過激な発言を繰り返す強硬派も含め、プーチン周辺のエリートは実は誰もが戦闘を止めたいと考えている。
―ロシアはどのようなシナリオを描いているのでしょうか。
ホドルコフスキー フィンランド型のシナリオではないか。欧州がウクライナ後の新たなロシアの侵略を恐れるように、実はプーチンも次の戦争を恐れており防衛線を意識している。軍事的に占領が可能なのはドニプロ川の東岸までで、そこに防衛線を築こうとしている。かつてのフィンランドのように、ウクライナの政権に軍事的な圧力を掛け続け、クレムリンの意向に従・・・
ホドルコフスキー 当初、プーチン大統領はウクライナ全土を手に入れるつもりで侵略を開始したが、現在はこのシナリオでは動いていないだろう。側近たちはロシア南西部クルスクを解放した後、復興にどれほどの資金がかかるかに気づいた。人口20万の小さな地域だけで、100億㌦かかる。現在占領しているウクライナの地域の復興には2千億㌦必要だ。ウクライナ全土を支配するコストをロシアは背負えない。過激な発言を繰り返す強硬派も含め、プーチン周辺のエリートは実は誰もが戦闘を止めたいと考えている。
―ロシアはどのようなシナリオを描いているのでしょうか。
ホドルコフスキー フィンランド型のシナリオではないか。欧州がウクライナ後の新たなロシアの侵略を恐れるように、実はプーチンも次の戦争を恐れており防衛線を意識している。軍事的に占領が可能なのはドニプロ川の東岸までで、そこに防衛線を築こうとしている。かつてのフィンランドのように、ウクライナの政権に軍事的な圧力を掛け続け、クレムリンの意向に従・・・